なぜ「スタッフによって対応が違う」と感じられるのか
歯科医院で患者様から、
「先生とスタッフさんで言っていることが違う」
「前回聞いた話と内容が変わっている気がする」
といった声が上がることがあります。
このようなズレは、悪意があるわけではなく、院内での情報共有やカウンセリングの考え方が統一されていないことが原因で起こるケースがほとんどです。
患者様にとって重要なのは、
「誰に聞いても、同じ方向性で対応してもらえる安心感」。
そのために欠かせないのが、歯科医師・歯科衛生士・スタッフが連携するチームカウンセリング体制です。
チームカウンセリング体制とは?
チームカウンセリング体制とは、
歯科医師だけでなく、歯科衛生士・受付スタッフを含めた医院全体で、同じ考え方・同じ方針で患者様と向き合う仕組みのことです。
特定の人だけが丁寧に対応するのではなく、
- 初診対応
- カウンセリング
- 治療中の声かけ
- 会計・次回予約
すべての場面で、一貫したコミュニケーションを行うことが目的です。
なぜ歯科衛生士・スタッフとの連携が重要なのか
1. 患者様と接する時間が最も長い存在だから
歯科衛生士や受付スタッフは、患者様と日常的に多くの会話を交わします。
何気ない会話の中でこそ、患者様の本音や不安が表に出やすいものです。
その情報が歯科医師に共有されなければ、治療説明や提案にズレが生じてしまいます。
2. 患者様は「医院全体」を見ている
患者様は、
「この先生はいいけれど、スタッフは冷たい」
「受付の説明と診療内容が合っていない」
といった点も含めて、医院を評価しています。
一人ひとりの対応ではなく、チームとしての一貫性が信頼につながります。
チームカウンセリングの軸は「質問型歯科カウンセリング」
院内連携の共通言語としておすすめなのが、質問型歯科カウンセリングです。
質問型歯科カウンセリングでは、
- 患者様の不安
- 価値観
- 生活背景
を質問を通じて引き出します。
この考え方を院内全体で共有することで、
「説明する人」「聞く人」が分断されず、自然な連携が生まれます。
院内で一貫性ある対応を実現する3つの連携法
① カウンセリング情報の共有ルールを決める
患者様から得た情報を、個人で止めないことが重要です。
- 電子カルテの記載項目を統一
- カウンセリングシートの活用
- 朝礼・ミーティングでの簡単な共有
「何を共有するか」を明確にすることで、情報の抜け漏れを防げます。
② スタッフごとの役割を明確にする
すべてを一人で行う必要はありません。
- 受付:不安の初期キャッチ、来院目的の確認
- 歯科衛生士:生活習慣・セルフケア・継続的な悩みの把握
- 歯科医師:治療方針・選択肢の提示
それぞれの立場で得た情報をつなぐことで、質の高いカウンセリングが実現します。
③ 言葉づかい・伝え方を統一する
同じ内容でも、伝え方が違うと患者様は混乱します。
- 専門用語の言い換え
- 自費診療の説明フレーズ
- 不安への声かけ
これらを院内で共有した表現として揃えることで、安心感が生まれます。
チームカウンセリングがもたらすメリット
チームとして患者様と向き合うことで、次のような効果が期待できます。
- 患者様満足度の向上
- 説明のズレによるクレーム防止
- 治療への納得度アップ
- スタッフ間の連携強化
- 院内の雰囲気改善
- リコール率・継続通院率の向上
結果として、「安心して任せられる歯科医院」という評価につながります。
まとめ:チームで向き合うから、信頼は深まる
歯科医院の信頼は、
一人のスキルではなく、チーム全体の姿勢によって築かれます。
質問型歯科カウンセリングを共通の軸に、
歯科医師・歯科衛生士・スタッフが連携することで、
患者様にとって「ブレのない、安心できる医院」が完成します。
まずは、情報共有と声かけの統一から。
小さな一歩が、大きな信頼につながります。
